俺にはブルーズを歌う権利なんかない

どこにも所属を持たず仕事/勉強/読書を続けています。2008年、音楽についてメモ代わりに書くためにこのブログを始めました。

越路吹雪物語

金曜の晩はいつも勉強しようと思うんですが、NHK教育TVをつけたら劇場中継を放送しています。『越路吹雪物語』。へえ、越路吹雪の生涯の舞台化かあ、ぐらいのつもりで観てました。

しかし、この女優さん、おかっぱ頭の感じが越路吹雪にそっくりだなあ。なんて思いながら観てたんですが、これ池畑慎之介(ピーター)さんなんですね。びっくりです。これははまり役です。親友で、生涯にわたって越路の面倒を見た作詞家・岩谷時子が、高畑淳子さん。この、知的だけどちょっと抜けてる感じ、さすがです。さらに越路の恋人・真木小太郎が草刈正雄さんと、芸達者がこれだけそろえば、見応えは十分です。ちょっと検索してみましたら、この舞台、大変に当たったそうで、ヒットするのも納得です。

パリに渡ってすっかりひとまわり大きくなって帰ってきた越地吹雪が、訳詩で「枯れ葉」を歌い上げる場面、圧巻でしたね。あともうひとつ、岩谷時子が、ピアノが数小節ずつ弾く旋律にあわせて「愛の賛歌」の訳詩を完成させていく場面。「私歌えませんから」とぽつりぽつり朗読してゆくのですが、だんだん感情が昂ぶって、さいごはほとんど絶叫調になる、という演出。

あんまり夜更かしはしないようにしてますけど、結局おしまいまで観てしまいました。さいごまで飽きませんでした。