うめ吉『明治大正はやりうた』
邦楽のうめ吉さんのCDは全部で4枚持ってます。今日はこんなのを聴きたい気分。
うめ吉『明治大正はやりうた』(2005年)
CDのオビに小沢昭一さんが推薦の辞を寄せています。「江戸から明治大正の寄席の唄を、うめ吉姐さんが、いろっぽく守ってくれています。うれしく、ありがたいことです」。
大工哲弘『ジンターナショナル』でさんざん聴いた「ストトン節」、ソウル・フラワー・モノノケ・サミットのライヴ盤でこれもさんざん聴いた「ラッパ節」、夏目漱石の小説に出てくる「猫ぢゃ猫ぢゃ」、本橋哲也『ポストコロニアリズム』(岩波書店[岩波新書]、2005年)を読みながら聴きたくなる「酋長の娘」…とかそういうことはどうでもよいのです。この選曲にそういう意図はとくにないと思います。うめ吉姐さんがちょっとか細い声で淡々とこれらの唄をうたう、中身の濃い、味わい深い邦楽アルバムです。